グイドは、人気映画監督。
しかし、名作といわれたのは、くしくも売れない時代に作成した映画。
有名になってから製作された映画は、いずれも評判は最悪。
いま彼は新しい製作に取り掛かろうとした。
スタッフは、全てそろっている。
しかし、台本も渡されず、グイドからスタッフの指示もない。
グイドを敬愛し、ずっと共に仕事をしてきた衣装デザイナーは、彼を支え続ける。
マスコミ発表。
新作のタイトルは、『イタリア』。
ストーリーの質問に、グイドははぐらかすばかり。
グイドの頭の中には、ストーリーはおろか、どんな作品にするのかさえ思い浮かんでいなかった。
グイドは、映画からは撮影所から逃げ出して、田舎のホテルに駆け込んだ。
グイドは、精神科医にも神父にも頼ったが、まったくスランプからは抜け出せそうにない。
頭の中には、これまでグイドを取り巻いてきた女性達の姿。
今は亡き母親、元女優の妻、子ども時であった娼婦、愛人・・・。
グイドは、妻を呼び出した。
しかし、ホテルにグイドの愛人がいることに気が付き激怒。
愛人もまた、手首を切って自殺未遂を起こし、グイドが駆けつけた。
そして、妻は去っていった。