劇場街トップへ
ピグマリオン −Pygmalion−
 Main  Book  Travel 
bar

  バーナード・ショーが書いた戯曲。

『マイ・フェア・レディ』の元の話として有名ですが、

こちらは、ミュージカルではなく、ストレートプレイです。

初演はロンドン。

あまり日本では上演されることはありませんが、2013年に公演がありました。

『マイ・フェア・レディ』に慣れ親しんだ人には、こちらのラストシーンは驚くかもしれません。

コヴェント・ガーデン
オープニングシーンのコヴェント・ガーデン
今も変わらぬ賑わい 



  あらすじ 

 

 物語のさわりの部分と、クライマックス以降のあらすじを分けて記載しています。
ストーリー全てを舞台で楽しみたい方は、ご注意下さい。



 イライザは、教養のない花売り娘。
劇場の前でエンフィールド夫人とその娘に、花を売っていると、
言語学者ヒギンズと、ピッカリング大佐が通りかかった。
ヒンギス教授は、イライザのあまりに汚い言葉遣いを馬鹿にし、私なら高級花店にも勤められるように教育できると言い捨てていった。
それを聞いたイライザは、早速ヒンギス教授の家にたずねていく。

 ピッカリング大佐は、もしイライザをレディーに出来たら、教育に掛かったお金を全て出すと、ヒンギス教授と賭けをすることになった。
イライザは、瞬く間に美しい発音を身につけていった。

 次にヒンギス教授は、話す内容と振る舞いを身に着けようと母親のサロンにイライザを連れて行く。
そこには、劇場の前で出会ったエンフィールド母娘と息子とのフレディがいた。



≪以降クライマックスからエンディングまで≫




 ヒギンズ教授の母親のサロンで、イライザは下品な言葉を話してしまい大失敗してしまった。
しかし、フレディはすっかりイライザの魅力に取りつかれてしまった。

 もう特訓続け振る舞いも身に着けたイライザは、ヒギンズ教授、ピッカリング大佐と共に大使館の舞踏会に出かけていく。
舞踏会には、ヒンギス教授の最初の弟子で、身分をごまかしている人間を見抜いて、金を稼いでいる男がいた。
イライザは、完璧に振る舞い。ヒギンズ教授の弟子は、イライザをハンガリーの王女だと思い込んだ。

 ヒギンズ教授とピッカリング大佐は自分たちが大成功に大喜び。
イライザにねぎらいざいの言葉もかけなかった。
イライザはヒンギス教授邸を飛び出した。

 ヒギンズ教授が、イライザを探してヒギンズ教授の母親の家を訪れたところ、
イライザの父もやってきた。
イライザの父は、アメリカの富豪に冗談で書いた手紙がもとで、莫大な遺産を相続し、内縁の妻とも公式に結婚することになった。
自由がなくなったとヒギンズに文句を言いに来たのだった。
ヒギンズ教授は、イライザに戻ってくるように求めたが、イライザは「もうお会いすることはないでしょう。」と、
父親の結婚式へ列席するため、ヒギンズ教授の元を去って行った。
 


 


 2013年新国立劇場公演について 
 

主要な配役
 ・イライザ : 石原さとみ
 ・ヒギンズ教授 : 平岳大
 ・ピッカリング大佐 : 綱島郷太郎
 ・ドゥーリトル氏(イライザの父) : 小堺一機
 ・フレディ : 橋本淳

 ヒギンズ教授像の衣装
  登場シーン、ヒギンズ教授は、チェックの鳥打帽とマントという出で立ちです。
 これは、明らかにヒギンズ教授のモデルとなっているシャーロック・ホームズを模しているのでしょう。

 着物
  ピグマリオンの書いた台本では、イライザの洋服を燃やしてしまったため、
 その間、ヒギンズ教授がお土産としてかってきた着物を着て登場するとなっています。
 しかし、新国立劇場公演では、洋服のままでした。




 一口メモ 

 

 初演で、ヒギンズ教授を演じたのは、名優サー・トゥリーです。
ミュージカル『キャッツ』で、演劇猫アスパラガスが「かつてトゥリーとも共演した」と言っています。(日本語歌詞にはこの部分はありません。)
もしかしたら、ピグマリオンでヒギンスの母のサロンのシーンにでも登場していたのかもしれないですね。

《劇場街トップページへ》 《ミュージカル一覧へ》