格式ある王室のアン王女は、ヨーロッパ諸国を回っていた。
最後に訪れたのは、ローマ。
アン王女は、連日の式典や舞踏会にうんざりしていた。
夜明日のスケジュール確認に訪れた伯爵夫人に駄々をこねる。
伯爵夫人は、医者を呼び、気が高ぶっているアン王女に鎮静剤を打ってもらう。
部屋から誰もいなくなると、アン王女は、洗濯物を積んだ車の荷台に乗り込み館から抜け出した。
荷台から飛び降りると、初めての一人歩き。
しかし、鎮静剤が効きはじめ、道のベンチで寝込んでしまう。
そこに通りかかったのはジョー・ブラッドレー。
ジョー・ブラッドレーは、ローマ駐在のアメリカの新聞記者。
給与を前借し、家賃を溜め込む駄目社員。
アメリカに帰ろうにも、旅費がない。
ジョーは、身なりのいい女性が道端に寝込んでいるのを、見過ごす訳にも行かず、
揺さぶり起こすが、寝ぼけていて家も判らない。
仕方なく自分のアパートにつれて帰る。
ジョーが目覚めたのは、なんと12時。
遅刻がばれて、上司に新聞記事を叩きつけられる。
そこに写っていたのは、夕べ道端に寝ていた女性だ!
あわててジョーはアパートに戻る。これは大スクープだ。
ジョーは新聞記者であることを隠し、アン王女と共にローマを巡る。