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錦繍 KINSHU
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  宮本輝の作品を舞台化。

演出は、ジョン・ケアード。製作はホリプロ。

男女が織り成す、複雑な愛と家族の物語。

特にセットというものはなく、シンプルな舞台。

かつて夫婦だった二人が偶然出会い、手紙で過去と現在の心境を告白するもので、

ほとんどが二人の手紙で語られるという形式になっています。

全2幕。主演は、鹿賀丈史、余貴美子。

錦繍




 あらすじ 

 物語のさわりとクライマックス以降をわけて記載していますが、
ストーリーを全て舞台で楽しみたい方は、ご注意下さい。


 

 星島亜紀は、知的障害を持つ息子に星を見せようと電車に乗っていた。
偶然、向かい側に座ったのは、かつて亜紀の夫だった有馬靖明だった。

それは、亜紀と靖明がまだ夫婦だった時の事件。
由香子という女性が、靖明と無理心中事件を起こし、靖明だけが一命を取りとめた。
この事件がきっかけで、二人は別々の道を歩むことになった。

 亜紀は、靖明の再会を切っ掛けに、あの事件の真相はなんだったのかと知りたくなった。
亜紀靖明に手紙をだした。事件の全てを教えてほしい。

靖明からの返事
― 同級生瀬尾由加子と偶然出会い、男女の関係を持つようになった。
  由加子は、妻の元へ帰っていこうとする靖明をつなぎ止めようと、靖明と自分を刺した。 ―

 離婚後に亜紀は、ふと喫茶店『モーツァルト』に入った。
店に流れていたモーツァルトの『レクイエム』を聴いた亜紀は思った。
「生きていることと死んでいることは同じことかも知れない。」




≪クライマックス以降からエンディングまで≫



 
 亜紀は、喫茶店『モーツァルト』の息子で、大学教授と結婚した。
程なく息子を授かるが、その子は知的障害を持っていた。
夫の心はしだいに亜紀から離れてゆき教え子との間にも子供を作った。

 靖明は今、令子という女と同棲していた。
靖明は特に愛しているというわけではなかったが、
令子は田舎から出てきて趣味もなくただ黙々と働くだけの人生だったが、靖明をただ愛していた。


 亜紀と靖明は、過去と現在の空白を埋め、それぞれの道を歩き始めた。
亜紀は、現在の夫と離婚し、一人で息子を育てていくことを決意した。
靖明は、令子とともに生きていく。



 

 関連舞台 

 同じ演出家ジョン・ケアードの作品
 ・レ・ミゼラブル
 ・ベガーズ・オペラ
 ・キャンディード
 ・ALW版 ソング&ダンス


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