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プロデューサーズ The producers
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あらすじ ミニ用語解説 失敗作が何故儲かる  

 ミュージカル映画『プロデューサーズ』。

同名の映画(1968年)が、ブロードウェイでミュージカル化(2001年)され、ミュージカルが再び映画化された作品です。

ゴールデン・グローブ賞でミュージカル・コメディ部門で最優秀作品を受賞。

内容は、ブロードウェイのバックステージを描いたコメディです。

エンドロールの後の映像も面白いので、最後まで観てくださいね。

(少々卑猥な表現がでてきますので、お子さんの鑑賞には、オススメしません。)



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 歌の量       : 多

 ダンスの量    : 多

              
 物語の舞台    : ニューヨーク


barあらすじbar

 

 記載しているのは、物語のさわりの部分だけですが、
ストーリー全てを舞台で楽しみたい方は、ご注意下さい。

 

 
 マックスは、売れないブロードウェイのプロデューサー。
ブルームは、冴えない会計士。
二人は、そこそこヒットする作品よりも、低予算の方が儲かることを思いついた。

 二人は、さっそく最悪の舞台を作るべく、最悪の台本を探すのに苦労する。
見つけた台本は、『春の日のヒトラー』。
ヒトラー賛美の舞台ならば、観客が激怒するのは間違いなし。
次に、最悪な演出家、振付師、作曲家、衣装デザイナーを探し出す。

 アックスは、ニューヨーク中の老女から、舞台資金を集める。
ついに舞台の幕が開く。





barミニ用語解説bar

 エンジェル
 

 マックスが、おばあさん達を「エンジェル」と呼んでいますが、これはちゃんとした舞台用語です。
ショウビジネスの世界で、個人投資家は、「エンジェル」と呼ばれます。
理由は単純明快、そのまま製作者にから、投資家は天使に見えるから。
当然舞台への投資は、高リスク。自己満足のために出資している人が少なくないらしいです。

 トニー賞

 実在する賞。いわばエンタテイメント界のアカデミー賞。
演劇関係者が投票し、その年最高の作品、俳優、舞台スタッフを選ぶ賞です。
授賞式の様子は、毎年日本でも放映されます。
『プロデューサーズ』自身2006年トニー賞を12部門を受賞。


 西の悪い魔女

 『オズの魔法使い』に出てくる魔女。
主役の女の子ドロシーの靴を狙って、ドロシーの旅を邪魔する。
最期は、ドロシーに水をかけられて溶けてしまう。


 シン・シン(sing sing)刑務所

 実在する刑務所です。
ニューヨーク市から50Km北にある重警備刑務所。
かつては、電気椅子の処刑が行われていました。
『ティファニーで朝食を』や『ファントム・オブ・パラダイス』にも登場します。


 エセル・マーマン

 ブロードウェイ史に残る大女優。
代表作は『アニーよ銃を取れ』『ガールクレイジー』(『
クレイジー・フォー・ユー 』の元の作品)など。




bar失敗作が何故儲かる?bar


 ブロードウェイでは、エンジェルという個人投資家から製作資金を集めて、作られる作品がたくさんあります。
企業からの出資ですと、あらすじや配役に口を出したり、企業の商品を取り入れるように要望されたりと、
プロデューサーは、自分の作りたい舞台を作るというわけにはいきません。
個人投資家であれば、初日に招待されることで、たいてい満足してくれますので、プロデューサーにとっては、うれしい存在です。

 投資ですので、当然舞台で出た利益は、投資家に還元する必要があります。
そこそこのヒットでは、利益のほとんどが投資家に還元されてプロデューサーの手元にはほとんど残りません。
ところが、舞台が失敗し公演が打ち切りとなれば、投資家に還元する必要はありません。
投資家からたくさんのお金をたくさん集めて、製作費を抑えれば、その差額はまるまるプロデューサーの懐へ。
(当然、犯罪ですけど。)



 


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