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三銃士   MUSICAL 3 MUSKETEERS
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『三銃士』は何作品かミュージカル化されています。

こちらでご紹介する作品は、ロブ・ボーランドとフェルディ・ボーランド作曲の舞台です。

音楽は、ロックから宗教的な曲まで幅が広いです。

物語は、大デュマの『ダルタニャン物語』から最初の『三銃士』の部分です。

日本では、帝国劇場100周年を記念として2011年7月に初演。

収益の一部は、東北関東大震災への寄付されることになっています。


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 歌の量     : 中

 ダンスの量    : 少ない

 物語の舞台    : フランス、イギリス

 

barあらすじbar

 物語のさわりの部分とクライマックス以降を分けて記述しています。

 ダルタニャンは、銃士隊に入隊すべくガスゴーニュからパリへと上京した。
ダルタニャンは、アトスという男と肩がぶつかり決闘することになった。
次に、女性がアラミスのために落としたハンカチを、ダルタニャンが拾ったことが元でアラミスと決闘することとなった。
最後に、ポルトスの出っ張ったお腹をバカにしたことで、決闘することとなった。

決闘のため、カラメル修道院の裏に行ってみると、親衛隊隊長ロシュフォールが『決闘禁止の令』に反する彼らを捉えようと駆けつけてきた。
アトス、アラミス、ポルトス、そしてダルタニャンは、親衛隊を見事に追い払った。
アトス、アラミス、ポルトスは『三銃士』とよばれる銃士隊の中の精鋭たちだった。
銃士隊は、リシュリュー枢機卿が指揮する親衛隊と、なにかと対立していた。

ダルタニャンは、パリの街で美しい娘コンスタンスに一目ぼれした。
コンスタンスはアンヌ王妃の侍女だった。

 イギリスが、フランスに攻め入る隙を狙っていた。
アンヌ王妃が、独身だったころイギリスのバッキンガム公と恋に落ちた。
アンヌ王妃は、その縁をたよりに、フランス進軍をやめるようにバッキンガム公に願い出た。
そして、アンヌ王妃は、その思いを伝えるため、結婚の際に王と国民から贈られたダイヤのネックレスをバッキンガム公に渡したのだった。

 それを盗み見ている女がいた。通称ミレディ。
かつて僧侶をかどわかした罪で、フランス国外追放となり、その判決を取り消してもらおうと密かにリシュリュー枢機卿の元で働いていた。
ダイヤのネックレスの報告を聴いたリシュリュー。
国王の誕生パーティーには、結婚のときに贈られたネックレスをつけるようにアンヌ王妃に進言する。

 イギリスのバッキンガム公からネックレスを取り戻す使命を、コンスタンスから伝えられた三銃士とダルタニャン。
それを追うロシュフォールとミレディ。



<以降クライマックスからエンディン グまで>



 

 ロシュフォールによって、三銃士は次々と脱落していった。
イギリスにたどり着いたのはダルタニャン一人。
ダルタニャンは、バキンガム公からネックレスを返してもらうと、すぐさまパリへ。
途中三銃士と再び合流することができた。
パリに帰ってみると、最愛のコンスタンスは、ミレディーによって毒殺された後だった。

 三銃士によってミレディが捕らえられた。
ミレディは、かつてアトスの妻だった。
月夜の晩に、ミレディの肩に罪人の焼印を見たアトスは、ミレディを捨てたのだった。
三銃士が下したミレディの判決は、「有罪」。
ミレディは、崖から身を投げた。


 国王の誕生パーティーの幕が開く。
間一髪のところで、ダイアのネックレスが王妃のもとに届けられた。
ダルタニャンと三銃士は、その場でリシュリューが王妃を貶めようとしたたくらみを暴いた。
親衛隊は、王の直属となり、リシュリューとロシュフォールは監禁。
ダルタニャンは、正式に銃士隊に任命された。

 

bar原作との違いbar

 原作と舞台の大きな違いをご紹介します。

 ミレディ
 舞台のミレディは、(彼女自身の言葉どおりであれば)彼女は冤罪ですが、
原作では、同情の余地なしの極悪人です。
最後も自殺ではなく、死刑執行人によって処刑されます。

 アトス
 三銃士の中で、原作と一番キャラが違うのがアトスです。
原作では、口数は少なく、アラミス以上に知的な人物です。
ちなみに、アトスとは、ギリシャの女人禁制の聖なる山の名前です。

 アラミス
 原作では、アラミスが首飾り事件にも一部加担している様子だが・・・

 コンスタンス
 舞台では、コンスタンスは婚約中で、まだ結婚していませんが、
原作では、ダルタニャンの家主であるボナシューの妻です。

 ダルタニャン
 ダイヤのネックレスの報告を聴いたリシュリュー。
国王の誕生パーティーには、結婚のときに贈られたネックレスをつけるようにアンヌ王妃に進言する。

 

bar実際の『三銃士』bar

 実在の人物についてご紹介します。

 ダルタニャン
 実在の人物です。実際にガスゴーニュの出身。
父親は銃士隊ではなく、母方の祖父が銃士隊。ダルタニャンは本名ではなく母方の姓。
実際のダルタニャンは、小説以上に真面目・誠実であったようです。
また、原作では終生独身でしたが、実在のダルタニャンは結婚し、二人の息子がいました。

 リシュリュー枢機卿
 アンヌ王妃と不仲であったのは事実だったようですが、フランス国とルイ13世のために治世に励み、有能だったそうです。
『三銃士』で、悪者になっているのは、『悪人づら』だから。(と、学校で教わったが・・・本当かどうかは不明)

 アトス、アラミス、アトス
 『三銃士』にもモデルとなった人物がいます。
アトスのモデルは、アルマン・ドゥ・シレーグ・ダトス・ドートヴィエイユ。
アラミスのモデルは、アンリ・ダラミツ。
ポルトスのモデルは、イザック・ドゥ・ポルトー。
実は、3人ともガスゴーニュの出身で、アトスとアラミスは、トレヴィルの親戚。
なので、ダルタニャンと同じく、トレヴィルを頼って銃士隊に入ったようです。

 銃士隊
 『銃士隊』とはもともと、マスケット銃を装備ていた親衛隊の一部で、騎兵としても歩兵としても戦える精鋭部隊。
物語では、親衛隊と銃士隊の派閥争いとなっていますが、実際にはそうではなかったようです。
ダルタニャンが、銃士隊を指揮するようになった後、別部隊も銃士隊となったため、この2部隊が大変な争いになりました。
ダルタニャン率いる銃士隊が、白馬で統一された白銃士。もう一方は黒馬で統一された黒銃士。
争いの種は、羽飾り・レースの襟にまでおよび、銃士はこれらを購入するのに苦心したようです。なにしろフランス人ですから。

 

 

bar関連作品bar

 

  アレクサンドル・デュマ原作の舞台作品
  ・ 文学座『モンテ・クリスト伯』

 

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