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PHANTOM 語られざりし物語   −The Kiss of Christine−
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 小説『PHANTOM』を舞台化したスタジオ・ライフの作品です。

『PHANTOM』は、ガストン・ルルー作『オペラ座の怪人』を元に

女流作家スーザン・ケイが創作した小説で、この舞台は下巻部分にあたります。

上巻部分も舞台化されています。

『PHANTOM』前編の舞台紹介
もご参照ください。

 
全2幕(物語は3章構成)
上演時間 : 3時間        

イメージ

 

bar あらすじ bar

 物語のさわりの部分と、クライマックス以降を分けて記述しています。
ストーリー全てを舞台で楽しみたい方は、ご注意下さい。

 

  エリックは、音楽・建築学において天才だった。
しかし、その顔の醜さから母親からも疎まれ、仮面を被って育った。
母は一度もキスをくれたことはなかった。

 エリックの奇術は世界に知れ渡り、ペルシャのシャーがナーディルに命じてエリックを連れて来させた。
シャーは、エリックに奇術を凝らした宮殿を造らせた。
ナーディルの一人息子は、不治の病だった。
エリックは、ナーディルの息子に安らかな死を与えた。
その恩からナーディルは、シャーから殺害命令が下されていたエリックをペルシャから逃がしたのだった。

 故国のフランスにもどったエリックは、パリでオペラ座が建築されることを知った。
エリックは、音楽の殿堂の建築に加わった。
オペラ座が完成すると、エリックはオペラ座の地下で人知れず残りの人生を贈ることにした。

 ある時、エリックは、端役の歌手クリスティーヌに魅入られてしまった。



≪以下クライマックスからデンディングまで≫




 エリックは姿を現さず、「自分は音楽の天使」だとしてクリスティーヌに歌のレッスンをした。
オペラの主役は、次々にトラブルに見舞われ、クリスティーヌに大役が回ってきた。
クリスティーヌは公演で大成功をおさめ、ラウル・ド・シャニュイ子爵とたちまち恋に落ちた。

 嫉妬したエリックは、クリスティーヌをオペラ座の地底に連れ去ったが、クリスティーヌはその顔を見てしまった。
エリックは、クリスティーヌに自分かラウルの死かどちらかを選ぶように迫った。

 クリスティーヌは、エリックにそっとキスをした。
ひそかに結婚式を挙げたが、その日のうちにエリックの寿命が尽きた。


 ラウルは、クリスティーヌと結婚して以来、パリに来たことはなかった。
数年前クリスティーヌも亡くなった。
今、息子のシャルルとパリにやってきた。
オペラ座に、いや過去に決別するために。


 シャルルは、音楽の天才だった。そして・・・美しかった。



bar 一口メモ bar

 物語に登場するシャルル・ガルニエは実在の人物です。
実際にパリ・オペラ座を設計しました。
しかし、建設直後は、舞台のように喝采を浴びることはなかったそうです。
「まるで駅のようだ」というのが当時の評判でした。
しかし、その後も主要な建造物の設計を手掛けているところをみると、悪評というほどでもなかったのでしょう。

一般的にパリ・オペラ座は外見よりも内装の方が、評価が高いです。
外観はコンペで優勝したガルニエの設計のまま。
内装はエリックが手を加えたという設定は、この評価から作られたエピソードだと思われます。


bar 関連作品 bar


 『オペラ座の怪人』を原作とする作品
 ・ アンドリュー・ロイド・ウェバー版『オペラ座の怪人』
 ・ ケン・ヒル版『オペラ座の怪人』
 ・ アーサー・コピット版『ファントム』


 『オペラ座の怪人』から発想を得て作られた作品
 ・ 『Love Never Dies』

 同じ年代、同じフランスを舞台とした作品
 ・ 『レ・ミゼラブル』
 ・ 『モンテ・クリスト伯』
 

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