劇場街トップへ銀河英雄伝説   第四章前篇 激突前夜
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 『銀河英雄伝説』シリーズ9作目の舞台です。

  物語の中心は、ヤン・ウェンリーの査問会と要塞対要塞の部分になります。

 CGと舞台を融合した舞台で、キルヒアイスにラインハルトが触れようとするとフッと消えてしまうシーンは3D映像で再現されていました。

 戦闘シーンの一部は、ダンスで表現されています。

 同盟と帝国両方が描かれていますが、 カーテンコールの順序でいうと、主役はヤン・ウェンリーのようです。



  全2幕、約2時間50分(内20分休憩)

  出演者 


 自由惑星同盟

銀河帝国

フェザーン自治領
 ヤン・ウェンリー  : 河村隆一
 ラインハルト  : 間宮祥太郎
ルビンスキー
 : 西岡徳馬
 メルカッツ
 : 渡辺裕之

 オーベルシュタイン
 : 貴水博之

ケッセルリンク
 : 廣瀬大輔
 キャゼルヌ   : 天宮良
 ケンプ
 : 石坂勇


 ビュコック
 : 伊藤哲哉
 シャフト
 : 迫英雄



 ムライ  : 宮本大誠
 ミッターマイヤー
 : 岡田亮輔



 シェーンコップ  : 岩永洋昭
 ロイエンタール  : 玉城裕規


 フレデリカ  : はねゆり
 ミューラー
 : 三上俊



 ユリアン
 : 長江崚行

 ヒルデガルド
 : 折井あゆみ



 ベイ
 : 赤木悠真

 キルヒアイス
 : 福山翔大



 ネグロポンティ
 : スガマサミ

 スタウト  : 伊藤考太郎


 オリベイラ  : 佐藤和久
 ハイゼンベルク  : 橋本全一


 ホワン・ルイ
 : bable

 ハイドフェルド  : 福田裕也


 シャルチアン
 : 大力
 スタウト  : 伊藤孝太郎


 マシュンゴ
 : 一之瀬ワタル


 



 シュナイダー
 : 玉城大輔

 



 ワイルド
 : 宮本翔太








 あらすじ 


 物語のさわりの部分と、クライマックス以降を分けて記述していますが、
ストーリー全てを舞台で楽しみたい方は、ご注意下さい。


 

 ヤン・ウェンリー提督は、自由惑星同盟の中心地ハイネセンで発生した反乱を鎮圧するために、
防衛システムを破壊したことから、政府から査問会に呼び出された。
ヤン・ウェンリーが政治家を舌で負かしていたころ、銀河帝国ではイゼルローン要塞の奪還計画が進んでいた。

 帝国軍のシャフト科学技術総監は、フェザーン自治領主のルビンスキーの入知恵により、
イゼルローン要塞に対抗できるのは要塞しかないと、ラインハルト元帥を説いた。
ガイエスブルク要塞にワープエンジンを取り付けて、イゼルローンの前に出現させた。

 帝国側の指揮官はケンプ大将、副官はミューラー大将。
それに対するイゼルローンでは、要塞司令官であるヤン・ウェンリーは査問会により不在。
帝国軍が恐れる"不敗のヤン"が不在であることを、帝国軍に知られてはならない。
ヤンが帰ってくるまでの4週間は、持ちこたえねばならなかった。



 
 
≪ クライマックスからエンディングまで ≫

 要塞同士が主砲で打ち合えば、消耗戦となってしまう。
ケンプ大将は、艦隊をイゼルローンから引出し、同時に同盟の視線をそらすために、ミューラーに出撃を命じた。
しかし、この策略はヤンの養子ユリアン・ミンツによって見抜かれていた。
メルカッツは、ヤン提督の旗艦ヒューベリオンに乗り込み、ミューラー率いる艦隊を不利に追い込んだ。

 ついに、ヤン提督が大軍を率いてイゼルローンに到着した。
ラインハルト元帥もは、帝国軍が不利な立場に立っていることを悟り、双璧と呼ばれるミッターマイヤー上大将とロイエンタール上大将に出撃を命じた。
後がないことに気づいたケンプはガイエスブルク要塞をイゼルローン要塞に衝突させる捨て身の作戦に出た。
しかし、時はすでに遅く、ヤン提督によりガイエスブルク要塞の輪の形に取り付けたエンジンの中の一部だけを破壊しただけで、
ガイエスブルク要塞をコントロール不可能に陥られた。

 ミッターマイヤー上大将とロイエンタール上大将が戦場にたどり着いた時には、
すでに手の打ちようもなく敗戦後の収拾に手を貸すにとどまった。
ケンプ大将は戦死により上昇大将に昇格。ミューラー大将に落ち度がなかったとして、責任は問われず。
要塞対要塞の立案者シャフトは、軍事機密漏えいおよび贈収賄により幽閉。

 銀河帝国と自由惑星同盟に、衝撃的な事件が起きた。
7歳の皇帝、自由惑星同盟に亡命。


 解説 

過去の舞台や小説を見ていないと分かりにくい点について解説します。

 銀河帝国
 皇帝が支配する帝国。
第4章時点では7歳の皇帝となっています。

 自由惑星同盟(同盟軍)
 帝国から逃亡した人たちが築いた民主主義の国。
帝国と同盟国は150年に渡って対立た続いています。

 フェザーン自治領
 帝国と同盟の間にある銀河帝国から自治を認められた地域。
帝国と同盟をまたにかけた交易で経済を潤している。
第4章時点の自治領主は、ルビンスキー。

 イゼルローン要塞
 イゼルローン要塞は、帝国と同盟との結ぶ細い航行可能領域(小説上では回廊と呼ばれている)内にある要塞。
元は帝国軍の要塞だったが、ヤン・ウェンリーの奇策により、犠牲者ゼロで同盟軍の元となりました。
以後、ヤン・ウェンリーはイゼルローン要塞司令官に任命されています。
 
 スパルタニアン
 同盟軍の一人で操縦する小型戦闘機。
劇中ではオレンジ色の戦闘服を着ているのがスパルタニアンの乗組員。
今回は、ユリアンがスパリタニアンのパイロットとして出撃しています。

 旗艦(きかん)
 漢字を見れば、即わかりますが、セリフで単に「きかん」と言われてもわかりにくい。
艦隊のなかで、指揮官が乗り込む戦艦のことです。
ヤン艦隊の戦艦は、ヒューベリオン。ラインハルトの戦艦は、ブリュンヒルト。



 主要登場人物紹介 

 ≪銀河帝国≫

 ラインハルト・フォン・ローエングラム
 第四章では、帝国元帥の地位にあります。
元は下級貴族で、姉が前皇帝の寵姫となったため、姉を取り戻すためにゴールデンバウム王朝打倒を志しました。
大貴族は、「金髪の小僧」と呼んでいます。

 ジークフリード・キルヒアイス
 第四章では、幾度となく幽霊のように登場していますが、ラインハルトの唯一無二の親友。
公正明大で有能でしたが、オーベルシュタインのナンバー2を排除しようとした企みも絡んで、
ラインハルトが襲われた際に、ラインハルトの楯となって亡くなりました。
ラインハルトが胸から下げているロケットの中には、キルヒアイスの赤い髪が入っています。

 オーベルシュタイン
 ラインハルトの参謀長。冷酷冷淡だが頭脳明晰。志を成し遂げるためには、手段を択ばないタイプ。
生まれながらに目が不自由だったために、義眼を入れています。
本来生涯がある場合、皇帝が定めた劣悪遺伝子排除法によって殺害されるはずだったが、貴族だったためにそれを免れました。
それがもとで、ゴールデンバウム王朝の打倒を志しています。
なぜか、拾った犬だけは、自分自身で餌をやるなど、面倒を見ている。

 ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ
 ラインハルトの秘書。
ラインハルトと門閥貴族が対決したさいに、ヒルデガルドはラインハルト側についた数少ない貴族の一人だった。
原作では、「フロイライン」と呼ばれていますが、舞台では「伯爵令嬢」と呼ばれています。


 ≪自由惑星同盟≫

 ヤン・ウェンリー
 第4章の時点では、イゼルローン要塞司令官。
ミラクルヤン、不敗のヤンと呼ばれています。
イゼルローン要塞も、ヤンの奇策により犠牲者ゼロで陥落させました。
本人は、歴史家になりたかったのですが、経済的理由から軍人になりました。
早く退役したくて仕方ないようです。

 ユリアン・ミンツ
 軍人の息子だが、孤児となったため、国策によりヤン・ウェンリーの養子となりました。
文武両道だけでなく、料理も天才的。
ヤンは、独身なので本来養子をあてがわれるはずはないのですが、ユリアンがあてがわれたのは、
ヤンの先輩であるキャゼルヌの策略のようです。

 メルカッツ
 同盟軍のなぜか帝国の制服を着ていますが、帝国からの亡命軍人です。
ラインハルトと門閥貴族との戦いの中で、本人の意に反して門閥貴族の指揮官に任命されました。
門閥貴族は敗退したが、これはメルカッツの力量というよりも、門閥貴族が彼の指揮に従わなかったことが大きい。
その後、自由惑星同盟に亡命。ヤン・ウェンリーから絶大な信頼を寄せられています。

 フレデリカ・グリーンヒル
 ヤン・ウェンリーの副官。
フレデリカが少女だったころ、まだ下級士官だったヤンが、軍人が民間人を見捨てたときに、見事民間人を救い出した場に立ち会った時から、
ヤンはあこがれの存在でした。
大学で落ちこぼれだったヤンとは異なり、次席で大学を卒業。メカニックに強い秀才だが、料理はまるでダメ。


 関連作品 


<銀河英雄伝説シリーズ>
<ミュージカル>


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