冬、仕事もなく食べるものもない。ジャン・バルジャンは、一つのパンを盗んだ。
19年後。バルジャンは仮出獄の許可を得て、徒刑場を後にした。
囚人は黄色いパスポートを行く先々で提示し、居所を国に報告する義務があった。
しかし、黄色いパスポートを持つバルジャンを留めてくれる宿屋などはなかった。
バルジャンは、やがて司教館にたどり着く。
ミリエル司教は、バルジャンを持てなしてくれたが、その夜、バルジャンは銀の食器を盗んで逃げてしまう。
しかし、元徒刑囚が不相応な食器を保持していたために捕まってしまい、司教館に連れ戻されてしまう。
司教は、「その食器はバルジャンにあげたものだ」といい、さらに銀の燭台をバルジャンに手渡した。
バルジャンは生まれ変わった。黄色いパスポートを破り捨てて。
バルジャンはマドレーヌと名前を変え、モントルイユ・シュル・メールで工場をつくり、町を発展させた功績で市長となった。
マドレーヌの工場には、ファンテーヌという女性が勤めていた。
あるとき、ファンテーヌ宛の手紙が、同僚に盗み読まれてしまう。
それは、娘のコゼットを預けたテナルディエから、金を請求する手紙だった。
娘がいることを隠していたとして、工場をクビになってしまった。
ファンテーヌは娼婦となった。
まもなくファンテーヌは重い病気となった。ファンテーヌはマドレーヌに、コゼットを託して亡くなった。
≪クライマックスからエンディングまで≫
バルジャンは、テナルディエからコゼットを引き取り、パリ移り住んだ。
美しく成長したコゼットは、学生のマリウスと恋に落ちた。
一方テナルディエの娘エポニーヌは、食べるものにも困るありさまで、エポニーヌが見つめる目線にマリウスは気がつきもしなかった。
マリウスは学生の仲間と、革命を図りパリにバリケードを築いた。
バルジャンは、コゼットに届いた手紙で恋人マリウスの存在を知り、バリケードに向かった。
エポニーヌは、マリウスの後追って暴動に参加したが、政府軍に撃たれて亡くなった。
バリケードには、ジャベール警部が密偵として参加していた。
密偵であることが学生たちにばれ、危うく処刑されようとしているところを、バルジャンを助け逃がした。
バリケードは政府軍に落ちた。
バルジャンは、重症を追ったマリウスを背負い、バリケードから逃げ出した。